フリーのディレクターの中には制作会社を立ち上げる人がいます。
フリーのディレクターが会社を立ち上げたいと思う瞬間はいくつかあって
・せっかく入って来た仕事を断るとき ・仕事が手一杯で他の人間に振りたい時 ・ギャラのピンハネに嫌気がさした時 ・番組ごと請け負いたい時 ・現場を引退してプロデューサーになりたい時 ・気の合う仲間ができた時
などなど。
せっかく依頼が来たのにキャパオーバーで断らなければならなかったり、せっかく演出になったのにただのいちフリーの立ち位置な事にヤキモキするような時など、色々な条件が重なると会社を立ち上げたくなる時があります。
今回は、フリーランスのディレクターが制作会社を立ち上げるまでの話をしたいと思います。
制作会社を立ち上げるメリット
制作会社を立ち上げると、
②制作費を握れる
という大きなメリットがあります。
①入ってきた仕事を断らずに他の人に配分できる
特にフリーランスになると「やりたくない仕事」が舞い込むことが頻繁にあります。
しかし、馴染みの人からの依頼なので断ろうにも断りづらい…。
そんな時、僕ははっきり
やりたくないっす。
とは言えない性格なので、何となくハグらかしてうやむやにしています。(結局、やらない)
しかし心の中では少し罪悪感が残ります。
そんなとき、もし僕が会社を立ち上げていれば
うちの会社の人間でなんとかします!
と言うことができるので、相手のニーズに応えることもできるし、効率よくお金を稼ぐことができます。
これはある程度軌道に乗ってきたフリーランスなら誰もが悩むジレンマだと思います。
②制作費を握れる
個人のフリーランスの場合、
たとえ局からご指名で直接仕事を依頼されたとしても、制作会社を通して契約を結ぶのがほとんどです。
当然、ギャラは制作会社にピンハネされてしまいます。
しかし、制作会社を立ち上げていれば、局から来た依頼を制作費ごと丸ごと請け負うことができます。
「大元の予算を握る」ためには、自分の制作会社を立ち上げて社会的な信頼を得なければなりません。
制作会社を立ち上げる方法
書類的な手続きなどは置いといて、
制作会社を立ち上げるためには仲間が必要です。
それなりに動ける会社にしようと思ったら、
・ディレクター2人
・プロデューサー1人
・経理
・顧問弁護士
少なくとも5人は必要かなと思います。
(ADはいなくても大丈夫)
もちろん1人で立ち上げることもできますが、それでは①②のメリットを受けることができません。
『会社』として成立させるためには、ディレクターは2人以上、プロデューサー1人は必要です。
経理や顧問弁護士は知り合いがいればベストですが、いない場合はどこかから見つけてこなければなりません。
僕の知ってるフリーが会社を立ち上げた時はプロデューサー1人と3〜5人のディレクターがおり、ADはゼロ。
立ち上げ当初は制作会社からさらに仕事を請け負う『孫請け』状態から経営がスタートしていました。
孫請けから脱出するためには、ADも必要です。
その会社も頃合いを見計らって積極的に新卒採用を始めていました。
とにかく、
制作会社を始めるだけならディレクター2人以上、プロデューサー1人は見つけましょう。
僕にはそんな仲間がいないので立ち上げられません。
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