僕がフリーのディレクターになったのは6年前。
この6年間で感じているのは
フリーランスってマジで最高なんですけど!
ということ。自分はフリーに向いている人だと思っています。やってて楽しいので。いや〜マジでフリーになって良かった。
この楽しさを多くの方に伝えるため、過去にたくさんの記事を書いて来ましたが・・・↓
最近、ちょっと事情が変わりました。
以前は「誰もが例外なくフリーランスになるべきだ!」と思っていたのですが、フリーランス生活を辞めて正社員に戻ったりするディレクターもちょいちょい見かけるので、
フリーランスって
向いている人と向いてない人がいるんだなぁ
と、思うようになりました。
フリーランスの方が良い、という僕個人の意見は変わらないのですが、中にはフリーに向かない人もいるということも分かって来たので、僕なりに分析した「フリーランスに向いている人の特徴」をまとめてみました。
これからフリーを検討している方用に「フリーランスを決断するタイミングはいつか?」についても最後に解説しています。よかったら参考にして下さい。
孤独が好きな人(内向的な人)
孤独が好きな人はフリーランスに向いています。言い換えると「1人で仕事するのが好きな人」ってことですね。
実はディレクターの仕事はパソコン1台あれば完結できるので、1人でどこでも仕事ができます。わざわざ会社にみんなで集まって仕事する必要はほとんどありません!
なので、フリーになると出社する機会は激減します。
せいぜいロケや収録、プレビューの時くらいですかね。
意味もなく外に出たくない僕にとっては天国のような環境なのですが、中にはそれを寂しく感じるディレクターもいるようです。
・仲が良い同僚たちと毎日会いたい
・たまには上司と飲みに行きたい
・たまにはADたちを飲みに連れて行きたい
・というか、会社が好き
そういう外向的なディレクターにとっては制作会社も悪くないみたい。これは個人の好みの問題ですかね。
1人で黙々と作業するのが好きな内向的な人はフリーランスに向いていると思われます。
仕事をしたくない人(メンタルが弱い人)
えっ?フリーランスって
めちゃくちゃ仕事しないとダメなんでしょ?
と勘違いしている人が多いですが、逆です。
仕事をしたくないからフリーランスになるのです。
フリーランスは仕事をしないので
めちゃくちゃ暇なのです。
もちろんバリバリに働いて忙しくしている異常なディレクターも中には存在するのですが、ほとんどの人は暇です。
この後、別番組の会議があるので
お先に失礼します!
なんて忙しいフリしてすぐ帰っちゃう人がたまにいますが、あれは早く帰りたいだけで8割くらいはウソなんじゃないかなぁ。
しかし、制作会社のディレクターはいつも忙しくしています。
明日は収録で明後日はプレビューで
そのあとハコ(編集)に入って
来週は別番組の地方ロケが2本あって特番も始まります!じゃ、今から構成会議なんで失礼します!
いつ寝てるんですか?あんた…
みたいなディレクターがたくさんいます。
制作会社のディレクターはマジで忙しい!本当はもっと休みたいはずだと思うんだけど、会社の命令は絶対なので拒否する事ができません。ヘタに役職についていたりすると働き方改革の対象にもなりません。しかも、
忙しいけど楽しいから全然OK!
休みなんて無くてもいいんすよ!
みたいなすごい(異常な)人もいたりします!!!そういった「ゾーン」に入り込んだ、過酷な環境でもへっちゃらな超人的なディレクターが制作会社には存在します。たぶん、そういう人が生き残っているんだと思う。
僕では絶対に耐えられません…。
いや、週休4日以上じゃないとマジ無理!
というメンタル弱めな人にとっては、フリーランスが向いていると思います。
他にやりたい仕事がある人
これは「仕事をしたくない人」と逆説的な話になってしまいますが、他にやりたい仕事がある人はフリーランスになった方が良いです。
僕の場合はこのブログ、他にYouTubeなどもやってます。
(仕事じゃなくて趣味だけど…)
しかし制作会社にいると、どうしても番組作りに専念しなければならないので他の仕事に割く時間が制限されてしまいます。こんなブログでも1記事書くのに数時間もかかります。しかもYouTubeの場合は顔出ししてると社員の場合は会社から怒られたりすることがあります。(フリーランスなら怒られても無視できる)
仕事以外にも、そもそも「テレビを見ることが好き」なので毎日テレビを見たいし映画も見たいし漫画も読みたいしゲームもやりたいしサッカーもやりたいし、とにかく暇な時間が欲しいのです。
『テレビだけに集中したい人』にとっては制作会社は働きやすい環境かもしれません。しかし、他にもやりたいことがある人はフリーランスが向いていると思います。
不平不満を言うワガママな人
働いていれば多かれ少なかれ誰でも会社に不満を持つと思いますが、それに納得できる人と納得しない人がいます。
会社で働く以上、会社のルールに従うのは当然です。しかし不平不満に耐えられずストレスを爆発させてしまうようなワガママな性格の人はフリーランスに向いています。
僕が制作会社時代に持っていた不満リストはこちら↓
・家に帰れない ・風呂に入れない ・休みがない ・給料が安い ・仕事量が多い ・パソコンがない ・嫌いなディレクターと働かされる ・プロデューサーがパワハラする ・上司がいるから先に帰りづらい ・変なタイミングで飲みに誘われる ・好きな番組に異動できない ・精算が面倒くさい ・必要経費が落ちない ・Gmailではなく会社専用の変なメールツールを使わされる ・用もないのに出社させられる ・無意味な会議に出席させられる ・板書させられる ・無茶なスケジュールで働かされる ・でも、間に合わないと僕が怒られる ・・・etc
これはほんの一部ですが、実はテレビ業界にいる人間なら誰しもが持っているような不満ではないでしょうか?
その不満に耐えられるのか?耐えられないのか?
僕は制作会社時代、会社にいた多くの先輩方にめちゃくちゃお世話になってきました。会社にいることで勉強になることもめちゃくちゃ多い。しかし、そんな良い面には目をつむって不平不満の気持ちが勝ってしまい、在籍していた7年間、ずーーっとストレスが溜まっていました。
これだけの不平不満を抱えながら
働く意味ってあるのか?
と思って結局僕はフリーランスになりました。すると今では「給料(ギャラ)が安い」以外の不満は全て無くなりました。
不平不満に納得できる人じゃなく、爆発してしまうワガママな性格である人はフリーランスに向いていると思います。
コネがある人
フリーランスの仕事は9割以上が知り合いからの依頼です。知らない人から依頼が来ることはまずありません。
新規で仕事をとりたい場合は、派遣会社に登録したり自分で積極的に売り込みに行く必要があります。
なのでコネがある人の方がフリーランスは有利です。当たり前っちゃあ当たり前か。
制作会社のディレクターの中には、優秀で、たくさんのプロデューサーから厚い信頼を得ているような人たちもたくさんいます。でもそういう人に限って会社に義理堅かったりするから、フリーにならないんだよなぁ。もったいない。
まとめ
以上、フリーのディレクターに向いている人の特徴をまとめるとこんな感じです↓
・仕事をしたくない人(メンタルが弱い人)
・他にやりたい仕事がある人
・不平不満を言うワガママな人
・コネがある人
このうち、当てはまるのが多ければ多いほどフリーに向いていると思われます。全部に当てはまる人はフリーランス生活が楽しくて仕方がないはずです。
フリーランスを決断するタイミングはいつか?
フリーランスになるのを迷う人の中には「お世話になった会社への感謝」と「仕事の自由」を天秤にかける人がいます。
本当は辞めて自由に仕事がしたいけど、
会社にお世話になった恩を返すまでは辞められない。
という武士のような精神の方ですね。
僕もはじめはそう思っていましたが『会社のことを考えるより自分のことを考えた方が良い』という結論に至り、僕はフリーランスになりました。恩義を感じることは素晴らしいことですが「恩」よりも「不満」が勝ってしまう時がそのうち来ると思います。そんな時が決断のタイミングかもしれません。
でも、会社の中でガンガン出世して、不満もなくうまくやっていて「楽しい」と思えているのであれば、フリーランスになる必要はないと思います。
ちなみに、
辞めたいけどコネがないからなぁ…
というディレクターがいますが、コネはフリーランスになってからでも作れるので安心してください(詳しくはこちらの記事を↓)
コメント
妻子持ちはフリーランスに向いていると思いますか?
「妻子がいる」ということで
フリーに向いてる向いてないは関係ないと思います。
「子育てにたくさん時間をかけたい!」という意味であれば
フリーの方が自由な時間は多いので、お子さんの世話をたくさんできると思います。
しかし、社員でも夕方になると
保育園に子供を迎えに行くぐらいは普通にできます。
テレビは出社がお昼くらいなので、
朝、保育園に子供を預けることもできます。
あとは奥さん(旦那さん)との協力体制によると思います。