以前、ADは「細かくて心配性」な人が向いているという記事を書きました↓
しかし!
ディレクターに昇格した瞬間に「適性」は変わります。
ディレクターに向いている性格・適性は「細かいけど、心配しない人」
さらに言うと「決断できる人」です。
細かいけど、心配しない人
ディレクターはAD以上に細かい所まで気を配らなければなりません。
・小道具の大きさ・色・柄はこれでいいのか?
・演者の立ち位置はそこでいいのか?
・どの角度から、どんなサイズで、どういうカメラワークで撮るのか?
・変なものが映り込んでいないか?
・テロップの文言・大きさ・色・配置はこれでいいのか?
などなど、仕事上気にする部分を挙げたらキリがありません。
時には
このカット尺短いな。あと2フレのばそう!
(1フレ=1/30秒)
みたいな感じで、1/30秒単位で細かく編集したりしています。
基本的にディレクターは細かいことを気にする人が多いです。(性格にもよります)めちゃくちゃ細かくて繊細なディレクターからは思いもよらぬ指示が飛んできたりするので、下についたADたちは苦労します。
しかし、細かいディレクターが作るVTRはどのカットにも隙がなく、細部まで考えられた緻密なものに仕上がっていくのです。(たまに細かさのベクトルが変な方向のディレクターがいますが、そういう人は除きます)
さて、細かい部分を気にするのはディレクターにとって必要な能力なのですが、その細かい部分を気にしすぎて心配性になってしまうディレクターは活躍できません。
なぜなら
心配性のディレクターは「決断できない」からです。
先ほどあげた項目。
・小道具の大きさ・色・柄はこれでいいのか?
・演者の立ち位置はそこでいいのか?
・どの角度から、どんなサイズで、どういうカメラワークで撮るのか?
・変なものが映り込んでいないか?
・テロップの文言・大きさ・色・配置はこれでいいのか?
これら全ては、最終的にディレクターが決断しなければなりません。ディレクターの仕事は決断の連続です。心配性なディレクターだと判断が遅れて番組作りが一向に進みません。
ディレクターは、細かいことに悩みつつも「思い切って決断する」という能力が求められるのです。
言い換えると「優柔不断はダメ」ということですね。
たまに心配性のディレクターが、ロケ中も悩んで、編集も悩んで、オンエアギリギリまで迷みまくった結果、大直しを食らうことがあります。
面白さに正解はないので時間がある限り悩んでしまうことは結構あるのですが、優柔不断すぎるディレクターは、最適解が出せずに終わってしまうことが多いです。
「これが面白い!」という基準があると迷わない
迷う人と迷わない人の違いは、たぶん、
面白いのはこれだ!
という確固たる基準が自分の中にあるか、無いか、だと思います。
その基準が正解なのかは別として、
自分の中に「これが面白い!」という軸がある人でないと、ずーっと悩み続けた挙句、作家の意見や演出の意見に振り回されて、結局中途半端な番組が仕上がってしまいます。
確固たる面白さの基準がある人でないとディレクターは務まらないのです。
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