「現代用語の基礎知識」が選ぶ新語・流行語大賞が今年も発表されました。
全部で30の言葉がノミネートされましたが、毎年必ず
こんな言葉いつ流行してたんだ?
という言葉もあります。
今回は、そんな方々のためにノミネートされた全用語を簡単に解説したいと思います。
年間大賞は『ONE TEAM』
ラグビーに興味がない人にとってはピンとこないワードかもしれません。
今年はラグビーのW杯が日本で開催され、ホームの後押しもあって日本代表が史上初のベスト8進出を果たしました。
しかも予選リーグは4戦全勝という好成績で、
もしかして優勝できるんじゃないの?
と、淡い期待を抱いた方も多いはず。
そんな歴史的快挙を成し遂げたラグビー日本代表31名の選手たちが『ONE TEAM』をテーマに快進撃を成し遂げた姿が感動を呼び、今回の大賞受賞になったようです。
ちなみに、準々決勝の日本vs南アフリカ戦は視聴率41.6%を記録!
でも、お正月の特番あたりを最後に、次に話題になるのはまた4年後になると思います。
トップテン受賞語
計画運休
台風15号から台風19号と立て続けに日本を襲った台風。今年は千葉を中心に関東関東甲信越と東北に記録的豪雨をもたらしました。
気象庁の「命を守る行動を」という言葉も印象的でした。
そんな中、事前に被害を予防するために鉄道各社が行ったのが「計画運休」。つまり、被害が出る可能性がある場合は「事前に運休を決定しちゃいます」という判断ですね。
この計画運休をニュースで見ないで駅に行った人は大変だったろうなぁ。
軽減税率
今年の10月に始まったよく分からない税制度。
消費税を10%に引き上げる際に、低所得者に配慮するというテイで一部の商品に関しては8%を維持する、というもの。
その実態は、景気が回復しないまま増税することに反対の声が上がる中、無理やり増税にこぎつけるための苦肉の策として政府が用意した愚策です。
8%と10%の商品は細かく分けられているようですが、我々の生活に特に関わりそうなのは
・テイクアウトは8%。イートインは10% ・野菜、生肉、鮮魚など食料品は8%のまま。 ・ノンアルコールビールは8%。ビールやワインは10%。 ・学校給食は8%。学食・社員食堂は10%
ちなみに8%の商品も「段階的に10%になっていく」そうですが、その時期などは明言されていません。
おそらく20年後くらいには『令和の歴史的愚策』として取り上げられるトピックになっていると思われます。
スマイリングシンデレラ/しぶこ
女子ゴルフの渋野日向子選手のことです。
「しぶこ」の愛称で女子ゴルフ界に突如現れた新星でまだ21歳。今年の全英女子オープンで1977年の樋口久子に次いで日本人史上2人目の優勝を果たしました。
実力があって若くて愛嬌があるので、今ゴルフ界で最も注目を集めているゴルファーです。
笑顔がトレードマークで、イギリスのBBC放送に「スマイリングシンデレラ」と取り上げられたことからこの名がつきました。
渋野選手が出場するゴルフ中継の視聴率は倍増するので、テレビ業界にもプチ衝撃を与えています。
タピる
タピオカミルクティーを買って飲むことを「タピる」と言います。
若い女子の間で特に人気で、渋谷のタピオカのお店は信じられないくらいの行列ができています↓(並びたくない…)
#KuToo
「#MeToo運動」を文字った言葉。
女性のみにハイヒールやパンプスを強いる日本企業の古い服装規定に反対する女性が声をあげ、選択肢が男女同じになることを目標にした活動を「#KuToo」と呼ぶらしいです。
「靴(くつ)」と「苦痛(くつう)」をもじっているそうです。
一時期、話題になってはいたけど…。
◯◯ペイ
PayPayやLINEペイ、メルペイなど、現金ではなくキャッシュレスで決済ができるサービスのこと。
『100億円あげちゃうキャンペーン』を謳った宮川大輔さんのCMは特に印象的です。
しかし、PayPayもLINEペイも効果はイマイチ。日本にキャッシュレスは中々浸透しない現実を思い知った年でもありました。
免許返納
高齢者たちが「自発的に運転免許をお国に返納する」こと。
今年は高齢ドライバーによる交通事故が多発し、よく報道されたため世の中の関心が高まりました。
特に東京・池袋でおこった元官僚・飯塚幸三氏(当時87歳)による交通事故は、母親と3歳の娘が死亡、負傷者10名という悲惨な事故であるにも関わらず本人が逮捕されなかったことでも大きな話題を呼びました。
一緒にノミネートされている「上級国民」とは飯塚氏のことです。
闇営業
タレントさんが事務所に内緒で直接営業しギャラをもらうこと。
宮迫さんとロンブー亮さんらの闇営業騒動から吉本興業の会社の体質にまで騒動が発展したことで世間の注目を集めました。
多くの芸人たちは仕事に復帰しましたが、宮迫さん、亮さんはまだ謹慎中。入江さんは今何してるんだろう?
令和
平成の次の日本の元号。「大化」から数えて248番目。
天皇退位に伴う改元は史上初の出来事らしい。天皇崩御による改元よりもめでたいので、これからもこの形式でやっていけば良いと思う。菅 官房長官が小渕さんと同じスタイルで発表したこともイジられていました。
「令和」という漢字を記入する機会が増えたのだが、パソコンもスマホも全く予測変換してくれないのが面倒くさい。Appleさん、対応お願いします。
その他、ノミネート作品
あな番(あなたの番です)
日本テレビで放送されていたドラマ『あなたの番です』のこと。
マンションの住人が集まって殺したい人を発表し順番に殺していく『交換殺人ゲーム』が行われるというミステリードラマらしいが、見たことがないのでそれ以上は分からない。
主演は原田知世と田中圭。他にも横浜流星や西野七瀬など、若者に人気のアイドルも出演している。特に西野七瀬演じる黒島沙和が殺人犯だとわかった瞬間はネットでのバズり方がすごかった。
命を守る行動を
「計画運休」と同じく、台風15号から台風19号と立て続けに日本を襲った台風で繰り返し報道されていた文言。
日本って地震に台風に、本当に災害の多い国ですね。
おむすびころりんクレーター
JAXAが打ち上げた惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に生成した人工クレーターの愛称。
おそらくほとんどの人が知らないであろう用語で、実際は全く流行していない。
ノミネートを知ったJAXA自身も驚いたらしい 笑↓
クレーターを作ることで「リュウグウ」を探り、太陽系の誕生や地球の秘密を知ることができるかもしれないそうです。
流行はしてないけど、その取り組みは素晴らしい。
キャッシュレス/ポイント還元
10月からの消費増税に伴い、キャッシュレスで会計をするとポイント還元されるというサービス。
ポイント還元は、対象の店舗でクレジットカードなど現金を使わずに買い物をした場合、最大5%分がポイントとして戻ってくる。消費者に還元する予算として1786億円を準備しているらしい。
対象店も当初の50万店から86万店まで増えているらしい。
これを機に日本もキャッシュレス化されるのか?
(ポイント還元は2020年6月までの予定)
後悔などあろうはずがありません
イチローの引退会見での言葉。
草野球で無双しているらしいので、これからもまだまだ活躍しそう。
サブスク(サブスクリプション)
登録制の定額課金サービスのこと。
アマゾンプライムやNetflix、Hulu、Paravi、Spotify、Kindle Unlimitedなどのことです。
今年はYouTubeも月額1180円で広告を飛ばせるなど様々な特典がある『YouTubeプレミアム』を始めました。
他にもメチャカリなどの定額ファッションレンタルや、定額ランチ、定額のコーヒーショップなど種類は様々です。
上級国民
先ほど「免許返納」でも解説した飯塚幸三氏らのこと。
いわゆる特権を持った政治家や官僚たちのことですね。
ドラクエウォーク
スクウェア・エニックスとコロプラが共同開発したスマホアプリゲーム。
GPSの位置情報を使って、日本各地を歩きながらドラクエの世界を冒険できる画期的なRPG。現在1000万ダウンロードを記録している。
レベル35を過ぎたあたりから急に敵が強くなってきた。
今後、ポケモンGOとの熾烈な戦いにも注目。
翔んで埼玉
埼玉県をディスりまくった今年めちゃくちゃヒットした映画。
興行収入は37億円以上。
映画の中では埼玉県民が奴隷扱いされており
「埼玉県民にはその辺の草でも食わせておけ!」という名セリフがあるなど、とにかく埼玉が見下されている。
しかし、埼玉県民は全員この映画が大好き。
僕も埼玉県出身なのでかなり楽しめました。
肉肉しい
ボリューミーで肉汁溢れる美味しそうなお肉を形容する言葉。
筋肉質な体つきの意味でも使うらしい。
(多分、こういうことだと思います↓)
にわかファン
大してファンでもないのに流行に乗って一時期だけファンになる人たちのこと。
今年のラグビーW杯の時に、ユニフォームを買って酒を飲みながら応援していた人たちのことです。
そこから本物のファンになる人は限りなくゼロに近いが、一時期だけ盛り上がってくれるだけでも経済効果は抜群なので、ありがたいことに変わりはない。
サッカーのW杯の時にもよく発生する。
パプリカ
「Foorin(フーリン)」という小学生と中学生による5人組ユニットによる楽曲。米津玄師が作詞作曲、プロデュースしている。
全国の小中学校で歌われる大ブームを巻き起こしているらしい。NHKの「2020応援ソングプロジェクト」の一環として作られた曲であり、東京五輪の応援ソングにも使われる可能性も高い。
「Foorin(フーリン)」は今年の紅白にも出場する。
というか再生回数が1億4千万回って…。
ポエム/セクシー発言
今年の9月、小泉進次郎環境相のアメリカでの発言のこと。
気候変動対策を巡り「セクシーに取り組むべきだ」と述べたその部分だけがピックアップされて報道されたため『意味が不明確』だとしてネット上で「ポエム」などと揶揄されてしまった。
一部のマスコミとアンチの間だけで流行した言葉だが、ノミネートされてしまった。不運としか言いようがない。
ホワイト国
日本政府が認定する『大量破壊兵器などの拡散を防ぐための輸出管理体制が整っている国』のこと。
ホワイト国に認定された国は、煩雑な輸出手続きを簡略化できるなどの優遇措置を受けることができるそうです。しかし、日本が韓国をホワイト国から除外したことで、この言葉がクローズアップされました。
除外の理由は「安全保障上に問題が発生」したから。韓国が日本からの輸出物資で軍事兵器の原料になる物資を第三国(北朝鮮とか)に輸出していることが判明したからと説明しています。
この報復措置として韓国も日本をホワイト国から除外したことで、また話がややこしくなりました。(一応韓国政府は「報復ではない」と言い張っています)
この問題は現在も継続中です。
ハンディファン(携帯扇風機)
小型で持ち運びに便利な携帯扇風機のこと。
クソ暑い日本の夏には欠かせないアイテムになりつつある。
充電式や電池式、首かけ式、立てかけ式など様々な商品が売り出されている。
使ってみたけど
大した効果はない。
MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)
9月に行われた東京五輪のマラソン代表選考レースのこと。
東京五輪の本番さながらのコースが選定され、男女の上位2位までが自動的に代表になるという「一発勝負ルール」が採用されたことで注目された。
見事、代表に内定したのは右から
男子2位 服部勇馬(トヨタ自動車) 男子1位 中村匠吾(富士通) 女子2位 鈴木亜由子(日本郵政グループ) 女子1位 前田穂南(天満屋)
しかし、マラソンの開催地が東京から札幌に変更になったことで、せっかくの本番想定レースが台無しとなってしまった。てか、そもそも日本の夏にオリンピックなんてやらない方が良いと思う。
4年に一度じゃない。一生に一度だ。
今年行われたラグビーW杯の大会キャッチフレーズ。
まあ、その通りだよね…。
笑わない男
ラグビーW杯で活躍した稲垣啓太選手のこと。
とにかくクールで試合中でもオフでもバラエティ番組に出演しても全く笑わないという変わった人ですが、そのキャラクターが人気を呼んでいます。
元AKBの倉持明日香との真剣交際報道でも話題になっています。
ジャッカル
同じく、ラグビーW杯で活躍した姫野和樹選手の必殺技。
いい場面でこれが何回も炸裂した事と、その度に解説者たちが『来た!ジャッカルだ!』と叫んでいたことで、ラグビーのルールを知らない人たちにもジャッカルが浸透していった。
れいわ新選組/れいわ旋風
元俳優の山本太郎さんを代表とする政党「れいわ新選組」が参院選で起こした一連の活動のこと。
今年政党を立ち上げたばかりで初の参院選。山本代表は重度身体障害者やコンビニの労働運動家、創価学会員などを引き連れて参院選に参戦。比例区での得票数4.6%を占める228万票を政党で獲得するも、山本太郎さん自身は落選してしまう。
比例で当選したのは舩後靖彦氏と木村英子氏の2名。
どちらも重度身体障害者である。果たして政治活動がまともにできるのか?
全く先が読めないなぁ。
おまけ「流行していなかった言葉 ベスト5」
Jタウンネット研究所が
という質問でアンケート調査を行った結果がこちら。
第1位 おむすびころりんクレーター 第2位 #KuToo 第3位 あな番 第4位 れいわ新選組 第5位 MGC
という結果になったそうです。
個人的には「#KuToo」の代わりに「肉肉しい」を入れて欲しい。
いずれにしろ流行してない言葉もたくさん含まれているようです。
(Jタウンネット研究所↓)
コメント
今年は爆発的に流行した言葉がなかった。
お笑いもなかった。