ディズニーランドやUSJが休園になり、全国の学校が臨時休校になる中、新型コロナウイルスの影響はテレビ業界にも及んでいます。
個人的には騒ぎすぎだと思っているのですが、
いざ外を出歩くとマスクしている人がいっぱいいるので、世の中のたくさんの人たちが気にしているようです。
この未曾有のパンデミックがテレビ業界に及ぼしている影響、制作陣の対応、仕事の仕方の変化などを7つご紹介します。
①ロケ先が激減!
ほとんどのバラエティ番組が「人が密集する場所への取材を自粛する」方向になっています。テーマパークはもちろん、各イベント、学校へのロケも自粛です。
リモートワークも進んでいるので、今後は企業への取材も無くなってしまうかもしれません。
さらに、政府が「集団感染を防ぐため、スポーツジムやビュッフェ形式の食事など、換気の悪く、不特定多数の人が接触する場所に集まるのを自粛するよう呼び掛けた」ことで、これから飲食店への取材も自粛することになるかもしれません。
こんな状態でどうやって番組を作ればいいんだ…?
先日、イッテQが海外ロケに出られないことがニュースになっていましたが、ついに「ロケ中止」になった番組も出てきました。これから4月・5月にかけては総集編・再放送などが増えてくると思います。
もはや、バラエティ番組自体をしばらくの間、放送自粛にしちゃった方が早いのでは…?
②リポーターがマスク着用
この前、ある情報番組を見ていたら、道ゆく人にインタビューをしていたリポーターの方がマスクをしていました。
マスクをしながら人にインタビューするとは何事だ!
マナーがなってない!
なんて価値観はパンデミックには通じないんでしょうね。
いやはや、信じられん。
③スタッフにもマスク着用命令が出た!
実は、マスクの着用は、リポーターだけでなく僕らスタッフも例外ではありません。
3月になって、僕がやっている番組でもついに「外でロケをする場合は強制的に全スタッフがマスク着用」という命令が下りました。
ディレクターやADはもちろん、カメラマンや音声、メイク、衣装さんなど、ロケに参加する人間全員がマスクをしながらロケすることが義務となりました。これは局や番組によっても対応が違うようですが、どんどんマスク着用がスタンダードになっていきそうな雰囲気です。
ただし、これは「感染を広げないように気をつけよう!」という予防の意味というよりは、ロケに参加するタレントさんや、ロケ先の方々に対して「僕たちは皆さんに配慮しながらロケしてますよ!」というアピールのためです。
何かがあった時の批判対策ですね。
④スタジオ収録が無観客に
スタジオ収録にお客さんを呼べなくなりました。
お客さんが笑ってくれると収録が盛り上がるのですが、これからはスタッフが笑うしかありません。でも、これに関してはそんなに影響はないかもしれない。
⑤リモートワークがOKになった!
これはどちらかというと良いニュース。
ついに、リモートワークを認める制作会社が出てきました。
ぶっちゃけテレビの仕事はロケや収録以外は、ほとんどリモートワークできる仕事であるため、元々会社に来る必要はありません。
それでも「会社に来なければならない」という古いしきたりに逆らえずに出社し続けている、というのがテレビの実情です。
僕はそういうのが嫌でフリーランスになったのですが、社員のディレクターやプロデューサー、ADさんたちは、毎日のように意味もなく出社しています。
しかし、新型コロナが収まるまでは、出社義務が無くなる会社が出てきたようです。この勢いに乗ってテレビ業界全体がリモートワークになってほしい。
⑥会議も自粛傾向
テレビ業界の人々は、なぜか会議が大好きです。
演出・ディレクター・プロデューサー・AD・作家陣など、番組制作に関わる人間全員が集まって「定例会議」なるものが開かれます。
多い場合は週に2回も開かれます。
番組の規模が大きくなれば大きくなるほど集まる人数も多くなり、ゴールデンになると数十人が集まって会議します。
毎週決まった時間に、
よくそれだけの人数が集まるもんだ…
と、感心してしまいます。しかし、そのうちの8割以上は会議に出る必要のない人たちです。
それでも「定例会議には全員集合」「会議を経ないと何も決まらない」という古い体質が根強いテレビ業界において、会議は何があっても開かれるものなのです。
しかし、そんな会議にもついに新型コロナによるメスが入りました!
定例会議は自粛しよう。
という流れになっており、僕の番組ではしばらくの間 会議がなくなり、担当者だけが集まる分科会(ネタ決め会議)のみになりました。
これはテレビ業界においては大革命!
新型コロナの影響ってすごいなぁ。
⑦今の所、タレントはマスクなし
スタッフはマスクをするようになりましたが、タレントさんたちは今の所、マスク着用なしです。
てか、出演者までマスクし始めたらもうおしまいだよね。
以上、新型コロナウイルスがテレビ業界に及ぼしている影響でした。
事態が変わったら随時、追記していきます。
コメント
報道が騒ぐこんな時にこそテレビ屋は頑張らねばなりませんね。