テレビADにも夏休みはある
激務といわれるテレビADにも夏休みはあります。
通常1週間くらいは休む事ができます。しかし…
夏休みの間にも、ADに安息の時間など無いのです
そんな、悲惨なテレビADの夏休みの実態を先日YouTubeで公開しました。
今回は、この動画で説明しきれなかった内容を深掘りしながら、新たな内容も加えて詳しく解説したいと思います。
あるある① 夏休みが直前に決まる
普通、夏休みといえば少なくとも1ヵ月ほど前から日程が設定されているものだと思いますが、ADの夏休みは直前に決まります。
あんた、このネタ終わったら夏休みでいいよ!
来週から1週間ね。
えっ?来週っすか…?
みたいな感じです。
ひどい場合は前日に決定する場合もあります。
これは、不測の事態が起こりやすい番組制作の流れの中で休みが決定するためであり、その中でもADは特にスケジュールの自由がありません。自分以外の要因に大きくスケが左右されてしまうため『暇ができたら、休む』という精神のもとADの休みは決定します。そのため、どうしても決まるのが直前になってしまうのです。
さらにひどい場合は、夏休みが直前で変更になることもあります。
あんた明日から夏休みだったけど、ロケで人が足りなくなったからヘルプお願い!夏休みはその後からね。
えっ…、今 変更っすか…。
(逆らえない)
スケジュールが変更になっても休むことはできると思うので、それだけでも良しとしましょう…。番組にもよりますが5日〜10日間くらいは休めることが多いようです。僕もADの時は必ず1週間は休んでいました。
しかし休みがズレにズレて、結局10月くらいになる場合もあります。とにかく番組のスケジュールによって大きく変わるのがADの夏休みなのです。
あるある② 初日は満身創痍で帰ってくる
テレビ業界の夏休みは、自分の担当回がひと段落した時。すなわち収録やロケ、オンエアが終了した直後です。一番忙しい時期が終わったタイミングで休みを取ることになるので、初日は満身創痍であることがほとんど。
あるある③ 初日を無駄にする
満身創痍で帰宅するため、初日は爆睡して体力を回復させる必要があります。回復にはまる1日かかってしまうため、二度寝、三度寝は当たり前。結局、初日は何もすることなく、無駄に終わってしまうのです。
あるある④ 初日の夜に旅行の計画を立てる
ADは肉体的にも精神的にもボロボロになっているので、夏休みには慰安旅行に行く人が多いです。根アカなADは海外や沖縄など南国に遊びに行きますが、根暗なADは東北や日本海側に行きます。実家が地方のADは、実家に帰ります。
しかし先ほども書きましたが、ADの夏休みは直前に変更になることがあるので事前に旅行の計画を立てづらいのです。よって、旅行の計画は初日の夜に立てることが多くなります。お盆の時期の予約になるので、料金が高くなったり予約がそもそも埋まっていたり、ADの夏休みは苦労することが多いのです。
あるある⑤ ディレクターから着信がある
たとえ夏休み中であっても、ディレクターから普通に着信があります。
自分の夏休み中にも番組は常に動いているので、必要であればバンバン連絡が入ります。
これを予防するためには、しっかりと事前に引き継ぎをしておくことが重要です。何かあった時は自分以外のADに対応してもらえるよう手を回しておくのです。しかし、AD同士の引き継ぎはうまくいかない場合が多く、結局担当ADに連絡が入ります。
残念ながらADは、夏休み中も気が休まることがないのです。
あるある⑥ 結局、仕事するハメになる
ADは夏休み中も仕事しなければなりません。
次のロケや収録が間近に迫っているため、休み中に動いておかないと休み明けが大変なことになるからです。
結局、精神的には休めないんだよなぁ…。
あるある⑦ 最終日が超憂鬱
ADの夏休みはあっという間に終わります。
最終日になると超憂鬱になり「明日がくるのが怖い」という状況に陥ります。
「辞めるか、辞めないか」思い悩んだり…
休み中は「考える時間」があるので余計なことを考えてしまいがちです。思い悩むタイプの人は、永遠に帰ってこない場合もあります。
しかし、働き始めたらまた身体が勝手に動き出します。
だから、明日も出社するのです。
頑張りましょう!
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