『一番だけが知っている』で密着していた多重人格者「haruさん」23歳。
多重人格者とは、正式には『解離性同一性障害』といって、同一人物の中に全く違う複数の人格が混在している人のこと。
主人格である「haruさん」の他にも10人の人格を持っており、
知らぬ間に他の人格が現れ、勝手に行動してしまうことがあるという。
haruさんが主人格。他10人の人格とは?
haruさんの中には、主人格であるharuさんの他に10人の人格がいる。
常に頭の中に複数の声が聞こえており、メインパーソナリティが何人もいるラジオを聞いているような状態なんだという。
とにかく脳の疲れがハンパないらしい。
その10人の人格がこちら↓
結衣(ゆい)
16歳の女子高生で唯一の女性人格。片付けが苦手。嵐の二宮和也が大好き。
ごくごく普通の女子高生といった感じの印象。コミュ力が高そう。
圭一(けいいち)
25歳の最年長。全員の中で一番発言権が強いリーダー的存在。
今回のテレビ出演も、圭一が「いい」と言ってるのでOKになった。
10人の中で唯一「システムエンジニア」として働いている。
灯真(とうま)
おっとりとした口調で子供っぽい喋り方をするのが特徴。「うふふふふ」という笑い方をする。権限は割と強めで、金髪にしたのも灯真の意思。
10人の中で一番の浪費家で、コムデギャルソンが大好き。
モチモチとしたものも大好きで、白玉専門店やタピオカに対して反応を示す。
はると
6歳の男の子。10人の中で最年少の人格。
飛行機や川、カメラ、消防車などに反応を示す。圭一と仲が良いらしい。
洋祐(ようすけ)
10人の人格のまとめ役。しっかり者で、スタッフとの連絡のやり取りなどをこなす。
悟(さとる)
13歳の少年。理系に強い。話す時にどもるのが特徴で、指を常に動かしている。コミュ力が低い。
「ゲーデルは何を証明したか」など、13歳なのにめっちゃ難しい本を好む。
他4人の人格。悠、航介、付、圭吾
番組では紹介されていなかったが、他4人の人格は以下の通り。
悠:男性でも女性でもない。鬱病で不登校の時に形成されたと思われる。知らない間にリスカさせられていた。
航介:17歳。高専でロボットを作っていた時期にいたのではと推測される。
付(つき):気がついたときにいた(なんだそりゃ!)深夜に家を飛び出したりしていた頃の人格。
圭吾:19歳。他の人格から聞くところによると、変な人に絡まれるなど危ない局面で、まとめ役の洋祐が意図的に出せる唯一の人格。彼以外の人格はあっけにとられているが、圭吾は逃げたり振り払うことができる。「僕」が19歳の頃と関係しているかも知れないが、その時何があったか思い出せない。
(参考サイト↓)
脳内にはつねに、10人の人格が同居。多重人格者が語る「日常」
頭の中は「10人がひとつの部屋で同居している」イメージ
下の図のように『現実世界』を映し出す大きなテレビがひとつあって、みんなでそれを見ているような感覚であるという。
真ん中の椅子(コックピッド)に座った人格が表に出てくる。
他の人格は回りで見ていたり、奥のカプセルホテルで休んだり寝たりしており、記憶などは共有することができる。
主人格のharuさんは、コックピッドとはまた別の場所におり、彼が一番優先される。(図の左の水槽の中にいるのがharu)
大きな決断が迫られたときは「有識者会議」が開かれ、その最終決定権を持つのもharuさんの役目。
表に出る人格はどうやって決まるのか?
人格を意図的に出すことはできない。それぞれの人格が興味があるものに反応し、勝手に出てくる。
例えば、6歳のはるとの場合は「大好きいな飛行機を街で見かけた時」。
悟の場合は「大好きな植物を見つけた時」に現れる。
人格が変わるときは一瞬で、目を「ふっ」と閉じると交代する。女性と男性の人格では、声も性格も変わってしまう。
(人格が変わる瞬間↓)
また、他の人格がする行動に関して、他の人格が関わることができない。
例えば「悟」が大好きな数学の本を「結衣」が理解することはできない。
haruさんはトランスジェンダー
haruさんは身体は女性、心は男性のトランスジェンダーだという。幼い頃から身体と心の違いに悩まされており、10人の人格のうち9人は男である。
多重人格者になったきっかけ
1996年、兵庫県に「女の子」として生まれたharuさん。
父方の祖父母と2世帯で暮らしていたのだが、教育熱心で厳しいおばあさんのしつけを受けるうちに「大人の機嫌」を伺うようになった。成績は優秀で、小さいころから大人びた性格だったという。
しかし、小学6年生の時に両親が離婚。母親と2人暮らしが始まるのだが、その後すぐに父親が他界。さらに友人が自殺するという不幸が重なってしまう。そこからメンタルが崩れ始め、中学2年生の時に「うつ病」が発症。不登校になってしまう。
多重人格を認識し始めたのはこの頃。勉強を始めようと思ったら10時間以上経過していたり、勉強した記憶もないのになぜか「テストで良い点」を取り始めたるなど、記憶が抜け落ちる出来事が多発する。しかし、日常生活に不利益はなかったため、不思議には思わなかった。
そして18歳になると、いつの間にか知らない場所にいるなど、健忘症が激しくなり、1日のうち記憶を保っている時間の方が短くなってくる。学校の先生の勧めで心療内科を受診。そこで『解離性同一性障害』であることを知ったのだった。
多重人格になったのは「自分を守るため」
haruさん自身の見解によると、自分が「辛い」「苦しい」と思った時に『自分を切り離す』ことに長けていた。それが人格をたくさん作り出すことになったらしい。
小学校への不安と黒いランドセルへの強い憧れから生まれたのが「はると」
受験へのプレッシャーから生まれたのが「圭一」
女性として振る舞わなければならない苦しみから生まれたのが「結衣」
不幸な家庭環境だったり友達のことだったり、身の回りに起こる嫌な出来事から自分を守るために、haruさん自身がたくさんの人格を作り出してきた。
今では、10人の人格は生きる上で欠かせないパートナーになっている。
現在haruさんは、多重人格者に対する理解を世の中に広めるため、活動している。
ツイッターでDMを送れば、会うことも可能。
(haruさんのツイッター↓)
もし、歳をとったら「人格も歳をとるのか?」「性格は変わっていくのか?」など、そこら辺もぜひ知りたい。
コメント
多重人格といえば幽遊白書の仙水忍を思い出す。
仙水は7人だったが、haruさんはそれ以上。