今回のアメトーークでは、
年中ロケに出ているロケリポーター芸人が『ロケ中に使っている様々なテクニック』を見せてくれました。
こんなテクニックを使ってくれると
ディレクターがどう助かるのか?を解説します。
メンバーは、
飯尾和樹(ずん)、カンニング竹山、横澤夏子、オードリー春日、かまいたち濱家、銀シャリ橋本、チャンカワイ。
【ずん飯尾のテクニック】自販機の前では喋らない
これは、番組のスポンサーに配慮したテクニックです。
番組スポンサーと競合する自販機が映ると、
全部モザイクを入れなければなりません。
(目視できないほどの小さな映り込みならOK)
上の画像の場合は「サントリーの自販機」なので、コカ・コーラやダイドードリンコがスポンサーの番組では必ずモザイクを入れなければなりません。
グラスのラベルを気にしたのも同様の理由です。
静止画(写真)だったらモザイク入れは簡単なのですが、
テレビは動画なのでモザイク入れが超大変です。
テレビは1秒間に30コマの静止画で構成されています。
飯尾さんが自販機を通り過ぎるのに4秒くらいかかっていたので、
30コマ×4秒=120コマの映像全てにモザイクを入れなければなりません。
自販機が2個も3個も並んでたら大変💧
ただ自販機を隠せば良いという訳でもなく、
↓こんな感じで飯尾さんの体がかぶってしまう場合は
「飯尾さんの顔は隠さずに、自販機だけを隠す」という高度なモザイク入れになるため、
赤線の中だけをうまくモザイクする必要があります。
飯尾さんが動くたびにモザイクの位置が変わるので、
この作業を120コマ細かく作業していくのを想像してもらえば
モザイク入れの大変さが分かると思います。
なので、
編集の大変さを考えると
自販機が映っている場面は極力使いたくないのです。
そういった部分を気遣った飯尾さんならではのテクニックでしたが、
あの飯尾さんのやり方だと、
黙ったのが一瞬すぎて結局カットできないと思うので、あんまり意味はないかも…
【ずん飯尾のテクニック】早めに謝る
低姿勢な飯尾さんっぽい、通行人の方々に配慮した技。
これもディレクターにとってはありがたいテクニックです。
上の写真を見てもわかるように、
外でのロケは道の一部を塞いでしまう時があります。
このロケは飯尾さん1人でしたが、
タレントの数が2人、3人と増えるごとにカメラの数も増え、
どんどん大所帯になっていきます。
もちろん我々スタッフは、通行人に迷惑にならないよう最新の注意を払いますが、狭い商店街になると物理的にどうしようもない時があるので、タレントさんがこういう気遣いを持っている人だと非常に助かります。
【濱家のテクニック】インサート(物撮り)を撮りやすくする
濱家さんは、店員さんから受け取った丼を、
カメラが撮りやすいよう傾けながらピタッと止めてくれています。
ぶっちゃけこれはロケの基本中の基本なのでほとんどのタレントさんがやってくれますが、一般の人はもちろんやってくれません。
例えば、街の女子高生に
『インスタ映えの写真見せてください』
とお願いするロケがあったとします。
ほとんどの女子高生はスマホ画面をこちらに向けてくれますが、
手をブルブル震わせたり、
撮れないうちにパッとすぐしまったり、
カメラが撮っている途中なのに、スマホを動かしてしまうのです。
濱家さんのロケ動画をご覧ください↓
10秒間くらいはじーっと、
動かずに丼を持っているのが分かると思います。
カメラが撮るのにはこれくらいの長い時間がかかるのです。
もし、皆さんがロケのインタビューに出くわすことがあったら、
少なくとも10秒くらいはしっかりカメラの前で止めておくようにして下さい!
【濱家のテクニック】店内の音を切ってもらう
僕が今回、感動したのはコレです!
どのお店にも必ず音楽がかかっているのですが、
音楽がかかっているとタレントさんの声が聞こえづらくなるし、
音の編集がやりづらくなるので、必ず音を切ってもらいます。
(もしくはボリュームを下げてもらう)
テレビを消すのも同様の理由ですが、音だけでなく
他局の映像が映り込むとモザイク入れが発生するという事情もあります。
(テレビ画面にモザイクを入れることになる)
普通は、我々スタッフがお店の方にお願いするのですが、
タレントさんが率先してやるなんて、すごい!
というか、タレントさんがやってるの初めて見た!
(大阪では普通なのか!?)
さらに濱家さんの場合は、「音切ってください」とディレクターがお願いすると、そこで一度ロケが仕切り直しになるので、
「再びしゃべり出す時にお店の方が緊張する時がある」
という細かいところまで配慮した上での行動です。
さすが、年に300本ロケしてるだけはある!
【銀シャリ橋本のテク】わざと逆サイドを見て歩く
最初は目線を常に右側へ向け、
橋本「こちらですね!」
お店が見つかったところで一気に振り返る!笑
先にお目当のお店がカメラに映らないようにして、
お店に登場感を持たせるための橋本さんならではのテクニック。
あれだけはっきりやられると笑っちゃう!
でも、はっきりしているから
カメラマンにとっては撮りやすい手法だと思います。
【竹山のテクニック】もらった物はちゃんと食べる
奥さんが握ったおにぎりも食べたくないというほど潔癖な竹山さん。
でも『ロケ中に街の人に貰ったものは、すぐ食べる!』
正直、タレントさんの中には
ロケ中に街の人から貰ったものは食べない人もいます。
でも、竹山さんの場合は、
貰ったものを食べたことから新たな展開が生まれる可能性がある
ということで、食べるようにしているそうです。
街ぶら系ロケの場合はふれあいが大切なので
こういうタレントさんが力を発揮してくれます。
【チャンカワイのテクニック】箸上げで上手に見せる
主役の坦々麺を見てもらうために、
麺を持ち上げたらお箸を絶対動かさない!
チャンさんの場合はお箸が揺れないように右手で左手を支えています。
濱家さんのインサートのテクニックにも通じますが、
少しの揺れでもカメラを通すとブレて見えてしまうので、
『しばらく止まっている』ということは本当に重要なのです。
【横澤夏子のテクニック】ハンバーグの肉汁を見せるためナイフで押す
ナイフでさりげなく押して肉汁を出す作戦…。
横澤さんは「カメラマンによっては押してるナイフが見えないようズームしてくれる」と、言っていましたが、
個人的には、ズームしたとしても『押してる感』がちょっと気になるので、このテクニックはなくてもいいかな…。
押し出した肉汁と、自然に流れる肉汁はまた少し違う気もするし。
口を開けてサクサクの音を聞かせるというテクニックはやり過ぎなければOK!(そんなことうまくできるのか??)
ここら辺は気にせず、普通に食べてもらっても大丈夫です。
余談ですが、ロケしてたお店は『UCHOUTEN』という池袋のお店です。
ここのハンバーグはめちゃくちゃ美味いです。
【オードリー春日のテクニック】オープニングでボケない
春日さん曰く、
成功すればいいけど、失敗するとその日のロケがずっとダメになるので無理なチャレンジはしない!とのこと。
個人的な意見としては、
オープニングでひと笑いあった方が助かりますが、
それはマストではない場合も多いので、
滑ってその後引きずられるぐらいなら、
オープニングは無難に終えてもらっても構いません!
検証VTRでも、一切ボケませんでした!笑
以上、
ロケリポーター芸人たちのテクニックが、ディレクターにとってどう助かるのか?の解説でした。
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