テレビのADという職業は受験勉強と同じで「本当はやりたくないけど目的(ディレクターになる)のために仕方なくやらなくちゃいけない」という職業です。
制作会社のホームページにある
テレビの現場は楽しい!
毎日に刺激がある!
とか、
やりがいがある!
オンエアされた時の充実感はすごい
などという先輩ADの体験談は採用のためのウソであり、
AD業務の本質は「苦行」です。
だからこそ、
自分で何かしらの「楽しみ」を見つけたりストレスのはけ口を見つけないと、途中でつぶれてしまいます。
今回は、6年半もの長〜い期間を地獄のADとして過ごした僕が見つけた「AD時代の過酷な仕事を乗り切った楽しみ」(ストレス解消法)を5つ紹介します。
①高級店・名店でのロケ
テレビをやっていると
「ミシュラン三つ星の店」とか
「半年予約待ちの店」とか
「ザギンの高級寿司屋さん」とか
普段、絶対行けないようなお店にロケに行くことがあります。
料理を撮影した後はもちろん食べさせてもらうので、会社の経費で高くておいしい料理が食べられます。
僕は普段から食に興味がないのですが、そんな僕でも高級だったり特別な料理が食べられる時は「頑張って今日のロケを乗り切ろう!」という気持ちに自然となることができました。
食欲は人間の本能なんだとつくづく感じる瞬間です。
旅に興味がある人なら高級宿とか、海外とか、秘境とか。
そんなパターンもあると思います。
②偉い人がいない深夜の会社
おいしいものを食べること以上に楽しいのが
気に入らない奴(DやP)のグチを仲間内で言いまくる事。
その場所としてうってつけなのが偉い人が帰った後の深夜の会社です。
深夜まで残って仕事しているADたちだけの空間ってなぜか特別感があるんですよね。昼間はあれだけ騒がしかったのに、深夜には静寂が広がる感じ。
そんな中で、仲間内だけで好きなことを話してる感じ。
修学旅行の夜 みたいな感覚です。
多分、ADをやってた人はみんなこの時間が好きだったんじゃないかなぁ。
正直、なんの生産性もない時間なのですが、AD時代を乗り切るという意味でのストレスのはけ口としてはめちゃくちゃ最高な時間でした。
居酒屋に行くとお金がかかるけど、24時間空いてる深夜のオフィスなら無料でしゃべりたい放題です。
ただ、働き方改革の影響で、この素敵な時間が失われつつあるので今のADたちはいつ愚痴を言ってるのかな?
ADみんなでシェアハウスとかに住めばいいのかも?
③日記をつける
深夜にAD同士でグチるのも最高ですが、
日記に今思っていることをひたすら書き連ねることもオススメです。
日記の良いところは後で見返せるという所。
何年後かに見返すと「あの時とは、だいぶ状況が変わったなぁ」と、
自分の成長を感じることができます。
逆に「あれ、今の俺と大して変わってないな」と思ったら、
自分への戒めにもなります。
さらに、「今苦しんでいること」をしっかり書きとめておくと、
あの時は苦しかったけど、もう終わったんだな。
苦しくてもいつかは終わるんだな…。
ということを目で確認できるので、リアルタイムで苦しんでいるAD業務も「すぐに終わる」と思って耐えられるようになります。
自己暗示みたいな感じですかね。
メンタル強化になるのでオススメです。
④寝る
「休日は何してるんですか?」
という質問に、ほとんどのADは
寝てます。
と答えると思います。
合コンの時は見栄を張って
「フットサルやってます!」とか
「フェスに行ってます!」とか
「おいしいお店の食べ歩きやってます!」とか
適当に答えるかも知れませんが、
ADにとって「寝る」ことほど楽しいものはありません。
リア充の人は
「休日にずっと寝てるなんてもったいない!」
「外に出ればリフレッシュできるよ!」
なんて言ってきますが、
それは、そもそも元から心身ともにリフレッシュできている人たちの意見であり、日々心が疲弊しているADにとっては全く効果がないのです。
心が疲弊している時に有効なのはとにかく寝ること!
ぐっすり眠ったらたいていのストレスはリセットされています。
⑤副業をする
ADの仕事だけに追われているとどんどん心が疲弊していくので、
何か副業にチャレンジすると良いです。
特に今のADたちは働き方改革のおかげで時間があります。
副業の良いところは、
「自分の好きなことができる」
「嫌になったらいつでも辞められる」
という所。
ちなみに僕はAD時代から株式投資をしていました。
(ADは自然とお金が貯まるので運用したかった)
もし、副業で月3万でも稼げるようになれば
ADなんていつでも辞められるぞ!
という心の余裕が生まれ、仕事にも良い影響を与えます。
僕も、株で利益が出た時は、理不尽なディレクターに対抗できるようになったし、プロデューサーからの不必要な要求は無視することができるようになりました。
今だったらYouTubeをやるのがベストだと思いますが、自分に合うものだったらなんでも良いと思います。
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