スポンサーリンク

『翔んで埼玉』のディスりの意味を埼玉県民ディレクターが解説【面白さの解説】

映画のこと

映画『翔んで埼玉』は埼玉県民だと10倍楽しめる!

埼玉県人にはその辺の草でも食わせておけ!

GACKT・二階堂ふみ主演。凄まじい埼玉ディスりで2019年に一世を風靡した魔夜峰央原作の映画『翔んで埼玉』

埼玉県民以外の人にこの面白さが伝わるのか?

と思っていたら、全国的なヒットになりました。

この映画の面白さは文句なしだと思いますが、「埼玉県民の基礎知識」を知っておくとさらに10倍楽しめるので、埼玉県民の方も、そうでない方も、ぜひこの記事を最後までご覧になって頂けるとうれしいです!

 

熊谷市は日本一暑い!


この映画の冒頭は熊谷市に住むブラザートムさんの家のニュースが、猛暑日を伝えるシーンから始まります。

2018年7月23日。41.1℃という灼熱の暑さを記録し、
見事「日本一暑い街」となった熊谷市。

他県民の方はご存じないかもしれませんが「熊谷は暑い!」というのは埼玉県民あるあるのド定番。毎年、夏に気温が上がれば上がるほど歓喜するという珍しい(可哀想な)都市、それが熊谷市です。

そんな埼玉あるあるから物語がスタートすることで、
埼玉県民の心を一気に鷲掴みにしています。

 

ひらがなで「さいたま市」はダサい!

冒頭、ぱるるが言い放ったセリフ。
「県庁所在地がひらがなで『さいたま』ってヤバくない?ダサいだけじゃなくてアホっぽいし」

これは平成の大合併により「さいたま市」が生まれた2001年。
埼玉県民全員が疑問に思ったことです。

普通に『埼玉市』がいいんだけど!

とみんなが思っていましたが、当時の埼玉県知事や議員たちのセンスが著しく低かったため、ひらがなで定着してしまいました。

ひらがなにした理由は「誰にも分かりやすいように」「新市名が浸透しやすいように」など様々あるようですが、そこで平仮名表記を持って来ちゃうようなセンスが、ダサいたまと揶揄される原因のひとつなのです。

東京都立大学が『首都大学東京』と名乗り出すくらいの違和感。

今でこそ慣れてしまいましたが、当時は思春期と重なっていた事もあり、とても恥ずかしい思いをした事を覚えています。

 

東京都民には相手にされていない


都民のお嬢様たちが、埼玉県民のクラス「3年Z組」の校舎(ボロ小屋)を見てディスりまくるシーンがありましたが、東京都民から見たら埼玉なんて、こんな感じだと思います↓

そして、東京都民様から見たら埼玉県民はこんな感じに見えているのでしょう↓

これは「ディスり」ではなく「事実」であり、
埼玉県がどう頑張っても乗り越えることのできない大きな壁。

「埼玉県人にはその辺の草でも食わせておけ!」

でも、いくら埼玉県人でも草で腹痛は治りません。
(本当に草を食べようとしてる!笑)

 

誇りを持てない埼玉県民!みんな地元を卑下する

東京都民にひどく虐げられているにも関わらず、埼玉県人(加藤諒)はこんなセリフを言い放ちます。

「ここを卒業できたら将来は東京で働く資格をもらえる。あんな田舎くさい埼玉で生きるよりマシですよ」
これはまさに埼玉県民の精神を代弁しているセリフ。

埼玉県民は地元を愛してはいるものの、誇れるものが何ひとつありません。そのため「自らを必要以上に卑下してしまう」という特徴があります。

埼玉の魅力って何ですか?

・・・(無言)

埼玉の観光スポット教えて!

・・・(無言)

埼玉の名産は何ですか?

・・・(無言)

埼玉県民は地元の魅力を全くアピールできません。

 

何の特徴もないのが

埼玉の特徴だよね〜。

という文言が素で成立しているのが埼玉県なのです。

 

北関東「群馬・栃木・茨城」にだけは態度がでかい!


「群馬で巨大未確認生物が発見される」という衝撃的なニュースが流れていましたが、この映画では北関東3県は埼玉よりもディスられています。

(群馬にはこんな生物がいるらしい!笑)

実は関東地方のヒエラルキーでは、北関東3県は下の下です。
(北関東の方、すみません)

東京→神奈川→埼玉・千葉→→・・・→→北関東

埼玉&千葉と北関東3県の間には大きな溝が開いており、北関東3県は『南東北』と揶揄されてしまうこともあるなど、関東の中では地位が圧倒的に低いです。

全国相手にコンプレックスを持っている埼玉県民が、唯一、心置きなくディスれる相手が北関東3県なのです。

(群馬県、いつの時代なんだ!?笑)

 

不思議な統計【埼玉県民は胸が小さい!?】

埼玉県民の女性の平均バストサイズは『Aカップ』と言われています。
これは全国最下位で、日本一の貧乳県ということになります。

理由は「通学・通勤時間が長いため睡眠時間が短いから」と言われており、都内まで長い時間をかけて電車で通う習慣がついている埼玉県民の悲しい性が原因です。僕も大学時代、都内まで片道2時間かけて4年間通い続けました。

ちなみにバストサイズが大きいのは京都と岐阜で、
その大きさは『Eカップ』

いや、埼玉と差がありすぎなんですけど…!

別の統計では『埼玉県民の男性は日本一巨乳好き』というデータもあります。無い物ねだり、ということですね。

 

永遠に終わらない『浦和vs大宮』バトル

埼玉の地域間バトルは様々ありますが、
その中でも永遠のライバルと言われるのが『浦和vs大宮』です。

大宮「俺は浦和さんとは組みたくない!」
浦和「人口が多いだけで埼玉の中心ヅラするな!」

なんて言い争っていましたが、

元県庁所在地で行政の中心である「旧浦和市」と、
商業の中心地でNACK5もある「旧大宮市」の戦い。

どちらの都市が優れているのか?

映画でもいくつか出てきましたが、
浦和vs大宮バトルの中で必ず出てくる定番のネタがこちらです。

【旧浦和市の言い分】
・県庁がある(行政の中心)
・「浦和」と名のつく駅名が8つもある(日本一多い)
・全国トップの進学校・浦和高校がある
・埼玉スタジアム2002がある
・浦和レッズがある
【旧大宮市の言い分】
・NACK5やソニックシティがある(商業の中心)
・駅がバカでかい(22番線まであり新幹線も通る)
・日本一長い参道を誇る氷川神社がある
・大宮サッカー場がある(高校サッカーの聖地)
・大宮アルディージャがある

名産や観光スポットはどちらにもありません。
どっちもどっち…ですよね。

 

与野市は肩身が狭い!?

まず、埼玉県民以外の方で「与野」という地名をご存知の方はいないと思います。

先ほどの浦和vs大宮バトルの真ん中に、申し訳なさそうにいたのが「与野」です。

与野とは、かつて浦和市、大宮市と共に「さいたま市」となった3つの地域のうちのひとつ。

埼玉の2大都市である浦和と大宮に比べると明らかに見劣りしていた与野市は、合併当時、

何で与野市が入るの?
邪魔じゃん!お荷物じゃん!

と、埼玉県中で悪い意味で話題となりました。

映画の中で、浦和と大宮の戦いの中に「与野」が割り込むと

「与野は引っ込んでろ!!」

と、怒鳴られるシーンがありました!笑

与野には一切の発言権が無い…。

これは、そんな与野の可哀想なヒエラルキーを象徴したシーンであり、それを知っている埼玉県民にはかなりツボにハマる笑い所だったのです。

でも県外の人には通じないんだろうなぁ。

 

草加せんべいに思い入れは無い!


埼玉県のシンボル「シラコバト」が入った草加せんべいを踏み絵させられることになった麗。長い葛藤がありましたが、結局、踏めなかったために埼玉県人とバレてしまいます。

実は、草加せんべい自体は有名なのですが、埼玉県民は草加せんべいを食べたことがありません!

僕はロケで草加せんべいを取材した事があるのでたまたま食べた事があるのですが、そういった特別な機会がない限り草加せんべいを食べることはありません。

多分、お土産物として県外の人が買っていくだけであり、県内の食卓には流通していないものと思われます。

なので本当は埼玉県民でも躊躇することなく踏み絵ができます。ためらうのは草加の人くらいですかね。

 

埼玉県民は「池袋派」と「大宮派」で別れる!

埼玉県民の夢の街として描かれていた「池袋」

TOBUやSEIBU、よく見るとPARCOやビックカメラ、サンシャインなど池袋を象徴する遊びスポットも見えるため、埼玉県民にとっては熱いシーンです。

池袋は東武東上線と西武池袋線の終点であり、休日になるとたくさんの埼玉県民が遊びに来ます。

僕も学生時代は、友達との遊びは池袋、買い物も池袋、デートも池袋、塾も池袋であり、それ以外の東京の都市は知りませんでした。

しかし、実は池袋を使っている埼玉県民は「東武東上線と西武池袋線の沿線の人」だけ。

実は、埼玉県民は「池袋派」と「大宮派」に分かれているのです。

これは「横につながる路線が無い」という埼玉の電車の特徴がゆえに起こる不思議な出来事であり、それぞれの路線によって「池袋が近いか?大宮が近いか?」が変わって来ます。

埼京線や高崎線・宇都宮線を利用する埼玉県民は、池袋よりも近い「大宮」で降りてしまうため、池袋までたどり着かないのです。

なので『池袋で遊ぶ派』と『大宮で遊ぶ派』が存在し、同じ埼玉県民でも勢力が二分しています。

大宮派の埼玉県民に

お前、池袋に詳しいんだろ?

と言っても全くピンとこないのです。

これは、逆も然り。

僕は池袋派だったため、大宮で遊んだことは一度もありません。(池袋は30分。大宮に行くのは1時間かかる)

埼玉県民全員が池袋で遊んでいるわけではないのです。

 

『埼玉vs千葉』バトルも永遠に終わらない!

千葉解放戦線との戦いだったり、

埼玉県民の夫と、千葉県民の妻との間で言い争いが起こっていました。

この争いは全国的にも有名な対立だと思うので、ここでは詳しく解説しません。

しかし、埼玉が千葉に勝っているのは人口だけであり、自然(海)や観光(ディズニーランド)、インフラ(成田空港)など、実質、千葉に勝てる部分はほとんどありません。

埼玉県民(ブラザートム)はディズニーランド相手に東武動物公園を、成田空港相手に所沢の航空交通管制部を出していましたが、ちょっと弱いですよね?

やっぱり「海が無い」のが痛いよなぁ…。

 

海に憧れる!

海のビーチの幻影で巧みに埼玉県民を誘い出す「さいたまホイホイ」により、千葉解放戦線にたくさんの埼玉県民が捕まってしまいました。

しかし、埼玉県民が憧れるのは千葉の海ではありません。
湘南です。

そこだけは誤解しないでほしい。

 

まとめ

とにかく面白い映画です。埼玉県以外の方も上記の埼玉ヒエラルキーを踏まえた上で、もう一度見直してもらえると10倍楽しめると思います。

DVDやブルーレイもすでに発売しているらしいので、もう一度見たい方はぜひ↓

『翔んで埼玉』DVD


AMAZONで見る 楽天市場で見る

『翔んで埼玉』ブルーレイ。
豪華埼玉版というのがあるらしい。


AMAZONで見る 楽天市場で見る

 

コメント

スポンサーリンク
スポンサーリンク